謝っているはずなのに逆に反感を買ったと言うニュースをよく見る。
昨日見たのはこちら。
簡単なあらすじ
Youtuberグループが「レビュー(クチコミ)が1件も無いお店に行ってみてレビューしてあげる」という企画を実施。
高齢な女性1人が営んでいる飲食店に4人で入店。
全員違う物を注文、時間かかるけど良いですか?の質問にOKする。
食事を済ませ退店後の車内で「遅すぎた」「大して美味しくない」「急ぐ様子が無く不愉快」「客の質も低い」「おまけでくれたお菓子もムカつく」などを動画内で発言。
動画は昨年アップされたものだったが発掘され、瞬く間に広がり炎上。
1人で切り盛りしている高齢者を馬鹿にした発言は視聴者の怒りを買った。
炎上を受けて問題の動画は非公開に変更。
twitterに「店主には電話で謝罪し許しを得た」という内容の謝罪文を掲載、数日後に謝罪動画をアップした。
謝罪動画では当面の活動停止を発表したものの、
音楽活動は続けるといった謎のPRも含まれ、
また謝罪文も全員が同じ物を使いまわしていたなどで批判は収まらず、現在も炎上中。
その謝罪の仕方がまずかった、というのが上に挙げたYahooニュースです。
謝った結果、火に油を注いだ人達
記憶で特に印象深く残っているのは
- 泥酔して一般女性に暴行、謝罪会見でヘラヘラしていた音楽グループのリーダー
- 誰でもトイレでの不倫がバレて雲隠れしたお笑い芸人
- 「奥さんと不倫相手どちらが好きか」に「お相手の事も有りますから」と回答した俳優
- 「聞こえちゃった」「お金儲けは悪いことですか」と逆ギレしたファンドの人
- 食品偽装の会見中、言葉に詰まった息子にささやき続けた女将
- 反社会組織への闇営業が露見した芸人とその会社の社長
- 号泣絶叫した議員
こんな感じだろうか。
ちなみに比較的マイルドな物を選んでいます。思い返すのも悲惨な事件・事故の会見は載せていません。
謝罪会見の9割は失敗しているらしい。
誰が統計を取ったのは知らないけど、難しいんですなぁ謝るって。
当人同士が解決していても世間が許してくれないケースだってある。
不倫で仕事を失った先の芸人は伴侶と和解出来たのか新たな子を授かっているようだ。
それでも世間からは許されていない。
というよりも求める声が少ないんだろう。
テレビ局もわざわざ好感度の低い人を起用するリスクは負いたくないだろうし。
失敗率90%
それにしても成功率10%とは余りにも低い。
筆者個人の予想ですが、
- 謝罪会見(謝罪動画)をするのは当たり前。まずは最低条件。
- 謝るだけでは不十分。何らかの制裁を受けるのが当然。
と、多くの人が思っているからじゃないでしょうか。
つまり「端から許す気など毛頭無い、一回落ちるところまで落ちろ。」という人達を相手に会見しないといけないという事です。
謝ったら謝っただけ更に叩いてくる輩も居ます。
こんな状態で「ごめんなさい。」だけで鎮静化する訳が有りません。
誠心誠意謝った所でまず無理でしょう。
ですが、上で挙げた方々は「こう言えば許して貰えるかも」と考えて会見に臨んだのだと思います。
それが更に炎上させる隙を作ったのでしょう。
「謝ったんだからもう叩かないよね。これでおしまいね。」という態度や言動が心の内を晒してしまい、火に油を注ぐのです。
どうしたら良いのか①
被害者側が「この人を許してあげて」と言ってくれる事が最も確実ではないかと思います。
不倫会見に限って言えば
藤吉久美子さんの時は太川陽介さん
中村芝翫さんの時は三田寛子さん
浜ちゃんの時は小川菜摘さん
みんなそれぞれパートナーが全力で庇ってくれました。
された側のパートナーが表舞台に立って全力で庇う以上、外野の世間がやいのやいの言った所で始まりません。「奥さん(旦那さん)が可哀そうじゃないか!」という必殺のひと言が使えないのですから。
被害者側が許しを公言してくれない場合、
世間で好印象な人が庇ってくれれば「まぁあの人がそう言うなら」と怒りが静まってくれるケースが有るかと思います。
取引先に上司が赴いて部下の代わりに謝るのは世間の常です。
お笑いコンビで言えば「相方」です。
相方が同席し、一緒にごめんなさいと言ってくれるのは本人だけで謝るより数倍効果的だと思います。
相方の好感度が低い場合は厳しいでしょうけど普段口が悪い人が今回ばかりは相方をめちゃくちゃ庇うなんてギャップが有れば世間の反応は違うかもしれません。
どうしたらいいのか②
ハッキリ言って「一切の希望を捨てる」だと思います。
謝罪会見をする以上、しないと収拾がつかないと判断した以上、
「それほどまでに悪い事?」「この程度で?」「私だけのせいじゃない」「早く日常に戻りたい」と言った気持ちは捨てなければいけません。
「謝っても許して貰えない事を充分に分かった上で謝り続ける」しかないと思います。
謝っている無抵抗の人が批判され続ければ、その内「もういいじゃないか」と言ってくれる人が現れます。
今回のYoutuberに関しては記事に有る通り謝罪動画なのに「音楽活動を続ける」といった謎のPRが含まれていました。(本人達はPRのつもりは無いと思っているでしょうが)
結局今回はどうしたら良かったのか
今回のケースをどう謝ったら良かったかと考えても正解が分かりません。
おばあちゃん1人で営んでいるお店に来て、四人それぞれ違う注文をして「遅かった」「急ぐ様子もなく不快」「チェーン店の方が美味しい」といったコメントをしてしまった彼ら。
私も含めて今回の炎上に少なからず怒りを感じている人達(恐らく炎上で初めて彼らを知った人達)からすれば「もの凄く不快な知らない人達」に違い有りません。
この、「もの凄く不快な知らない人」がどう謝っても許してもらえる事は難しいと思います。
出来ればもう視界に入って来ないで欲しいなと願うくらいで謝罪動画をアップされた所で見る気にはならないし(現に見てないし)その動画すら視聴数稼ぎに見えてしまいます。
また、必殺の被害者側が許しを公言するというのも
被害者側が高齢者で、加害者側が若者でありYoutube企画という点から
店主が動画に出演しても「よく分からないけど懇願されて仕方なく連れて来られたおばあちゃん」にしか映らない可能性が有り通用しないかもしれません。
とすると、そもそもどうあっても許す気が無いのですから世間に謝る意味が無いわけです。
ファンとおばあちゃんとその場に居たお客さんにだけ集中して謝る、反省点を踏まえてほそぼそと活動を続けるのが正解なのでは・・・と思います。
活動自粛する効果も薄いと思われます。
ほとぼりが冷めたら再開するのでしょうが、Youtuberはテレビと違ってわざわざ検索しない限り彼らが目に入る可能性は低いです。
そして、そもそも彼らに不快感を感じている我々の多くは彼らが活動を続けるかどうかには興味が無いのですから。
それよりも好感度や信用を取り戻したいなら「どうせ視聴数稼ぎ」と言われようとなんだろうと、ゴミ拾いやボランティア活動など何でもいいので間違いなく人の役に立っている活動を偽善と言われつつ続ける事が良いと思います。
万が一店主さん側が許可してくれるならお店を掃除や皿洗いを無償でするとか。
1年それを続けて肩を組んで貰えている写真でもアップ出来たら最高でしょう。
可能性は低いしそんな事を出来る人がこんな炎上騒ぎを起こすとは思いませんが。
その動画をファンが面白いと感じてくれるかは分かりませんがただ漠然と世間という現実には存在しない物に謝るだけよりは効果が見込めるんじゃないかなぁ。
おしまい。