子どもに説明出来る最新のChatGPT事情(2023年7月時点)
子どもにも分かるレベルで、
我々大人たちが今、ChatGPTを使って何をしようとしているかを説明する
こちらを目的とする記事を書こうと思います。
ChatGPTとは、を1行で。
ChatGPTが何かについては一言で簡単に説明します
「GPTという名前のAIと会話できるシステム」です。
AIは今よりもっと前から有りましたが一部の人しか関わっていませんでした。
簡単にAIと会話できるチャットツール、ChatGPTが出た事によって我々一般人が利用できるようになり、その回答精度・速度があまりにも高くて爆発的にヒット。
世界中が驚きました。
それはもう本当に大勢の大人たちが大騒ぎしました。
具体的に何をさせるかを1行で。
「手は動かさずGPTに命令するだけで必要な情報を揃えられる状態を作る」これを目指しています。
これを今、世界中の国と企業が試行錯誤しています。
もう少し詳しく説明します。
AIの学習について
まず、多くの人が混乱する「AIに勉強させる、AIに学習させる」という点について。
AIの学習は一般人には出来ません。
AIに直接学習させる事が出来るのはそのAIの製造元(AIを作っている人たち)だけです。
学習って具体的に何をしているでしょう。
物の名前、良し悪し、正確さ、計算、歴史、プログラミング、翻訳・・・
好き嫌いせず何もかも学習しています。AIは人間のように手足が無いので自分で実験する事は出来ません。
なので人間がこれまでに蓄積した膨大なデータを飲み込む事で学習しています。
ただ正確さについてはまだまだ不得意です。
なので調べものには向いていませんでした。
早く使いたくてウズウズ大人たち
GPTを知ってしまった我々大人は早くGPTを会社の業務に使いたくてウズウズしました。
でも多くの大人は思いました。
「うーん、もっともっと学習させないとダメだなぁ。これじゃ仕事には使えないよ。」
GPTがもっと賢くなれば回答精度は上がり、どんな質問をしても正確に返してくれるようになります。
そして世界を大騒ぎさせたGPTからついに最新版、GPT4がリリースされました。
しかし使ってみると、回答精度は上がったものの回答するのに時間がかかってしまう事が分かりました。
そしてGPT3と比べてGPT4は大変賢いのですがそれでも完全に正しい答えは出せない事が多かったのです。
我々大人はまた考えました。
「遅い!それにGPTは賢くなったけどまだ完全に正確じゃない。」
「大きな間違いはすぐに気が付けるけど少ない間違いは見つけるのが大変。」
「これならGPT3の方が良かったなぁ・・・」
GPT3を上手く使う方法を考えた
GPT4は更に今後GPT5になりGPT6になりどんどん賢くなっていくでしょう。
しかし大人たちはそれを気長に待っていられませんでした。
とにかく仕事に早く使いたくてウズウズしているのです。
そこで賢い人達はこう考えました。
「全部をGPTに覚えさせる必要ないんじゃないの?」
「正しいデータを置いといて、質問する度にそこを見て貰えば良いんじゃない?」
発送の逆転でした。
普通、「頭がいい人」と言うのは、
「何でも知っていて、計算が早くて、新しい発想が出来る」人の事を指します。
人間が辞書を引くには手と目を使います。それは時間のかかる作業です。だから辞書を引かなくても良いように人間は記憶します。
しかしGPTはAI(コンピューター)なので計算がとても早いのです。
それはもう人間が100人居ても1000人居ても勝てないくらい早いです。
なのでAIが何もかも覚える必要は無かったのです。
正しいデータさえあればそこにアクセスして答えを引っ張ってこれます。凄い速度で。
ちなみにGPT4はGPT4で素晴らしいので使い分けています。
単純な質問や作業をさせる時はGPT3が向いていますというニュアンスです。
ちょっと難しいですが図にします。
昨日の売上がいくらだったか?という質問は、その会社に関わる人じゃないとしない質問です。
その会社にしかないデータを苦労してAIに理解させてもメリットは少ないので、AIを作っている人達はそんな事してくれません。
だから理解させる代わりに毎回見に行かせる方法を考えました。
この方法の何が凄いかというと、AIが高速で人間に代わって辞書を開いてくれるので、
辞書さえ渡せば何でも正確な回答が得られるという事です。
何百ページも有る辞書から欲しい情報を引っ張るのは大変ですが、この仕組みさえあれば数秒で、しかも自分に分かりやすく要約して(まとめて)くれます。
(欲しい情報が数字の場合はそれとこっちを足してとか引いてとか計算させる事も出来ます。)
例えばこのブログを書いている筆者は税金の知識がほとんど有りません。
だから国がGPTを導入し、税金のルールにアクセス出来るようにしてくれれば24時間何度でも質問が出来ます。
「確定申告したいんだけどこの項目はどんな意味ですか?」
「間違って税金が多く取られたのだけどどこで還元申請できますか?」
もちろん最後は人間が判断を下しますのでAIからの回答は「参考程度」にしないといけません。
しかし役所に行ったり電話したりメールしたりするよりも断然早く回答が得られます。
「こういう事をしたんだけどこれは法律に違反するでしょうか?」
という少し込み入った質問は「判断」が必要なのでまだまだ難しいですが、
書いてある事をただそのまま回答させる事は可能です。
日本やアメリカなどAIに強く関心を持っている国や会社は今これをやろうとしています。
ちなみに日本人はAIへの関心が本当に高く、ChatGPTと会話している人数はアメリカ・インドに続いて3位です。
どれくらい日本がAIに本気か分る数字だと思います。
使い方はあなた次第
GPTを始めとするAIは人間の命令通りに動きます。
逆に言うと人間がどのような命令を出すかによって便利・不便は決まります。
まだ覚える・計算するしか出来ないイメージですが、
「写真と動画を渡すから楽しい感じに旅行の記録をパワーポイントにまとめて1分の動画にしてよ。」
「戦国時代の劇をやりたいから台本のベースを考えて。主人公は織田信長で公演時間は30分。楽しい劇にしたいから人が死ぬようなシーンは無しで笑えるエピソードを引っ張ってきて。織田信長の記録はここにまとめてある。」
など様々な事が出来ます。
何をやりたい時、自分で一から作る必要はなく、AIに作らせた物をブラッシュアップするのがこれからの人間の標準となります。(反対に100%手作りの価値も上がると思います。)
最後に
一部の大人たちはAIに仕事が奪われると戦々恐々しています。
実際、AI導入が進むと大きな会社でも多くの社員を雇う必要が無くなります。
少し難しい言い方をすると、
「作業やAIに任せ、判断は人間が責任を持って行う」と言う世の中になります。
工場ではロボットが既に活躍し始めています。ロボットとAIが組むとほとんどの「作業」と呼ばれる仕事はロボットAIがしてくれます。
工場だけではありません。例えば乗り物の運転手、例えばカスタマーサポート(お客様相談室)、例えば塾の先生、例えば映画監督や役者、例えば料理人、例えばお医者さん、例えば弁護士や検事・・・
あらゆる仕事が対象です。だから自分達の仕事が無くなると怖がっている大人たちが大勢います。
でも若者にとってはチャンスなのです。
今まで大きな事をするにはたくさんのお金とたくさんの人が必要でした。
でもAIがあれば100人分の仕事をAIにさせる事が出来ます。
何をAIにさせるかを考え、それで人を幸せにする事が出来る人が成功します。
少ないお金と少ない人で大きな事が出来るようになります。
筆者はAIを利用して新しい価値を生み出して欲しいと願っています。
軍事利用などという哀しい事ではなく宇宙開発や地球環境の改善、貧困格差を無くし平和な世の中を作るという、今まで我々大人が出来なかった事にAIを使ってチャレンジして欲しいと思います。
おしまい。