悪人伝について書く。
Amazonプライムおススメ映画シリーズ第1弾としてこれを選んだ。
悪人伝は韓流映画だ。
筆者は特別韓国や韓流映画に対して何か感情が有るわけではない。
映画は普段ハリウッド7割、日本2割、その他1割で観てる。
そんな筆者が悪人伝と出会ったのはAmazonのAIが勧めてきたからだ。
おそらく最近チャウ・シンチー作品を続けて観たのでこいつアジア映画好きなんか?と判断された為だと思う。
(チャウ・シンチー作品は名作ばかりなので後日まとめて書く。)
表紙を見た時、最初は韓流映画だと思わなかった。
さて悪人伝。
まず上にアップロードしたポスターではなくAmazonプライムの表紙を見て頂きたい。
電人ザボーガーが物凄く気になるだろうが頑張って悪人伝に集中して欲しい。
(あの感じで2011年なのがたまらない感じは有る。どういう映画なんだザボーガー。)
どうだろう悪人伝のこの表紙。
率直に言ってまったく面白くなさそうだ。(個人の感想です。)
タイトルも含めて期待出来ない。(個人の感想です。)
Amazonでは昭和の仁義なき戦いとかそういう古い映画も観れるのでそっち系かと思っていた。
だが★を観ると凄い。
585件有って4.5だ。とんでもない高評価である。
ラーメン屋の評価だったら間違いなく旨い店だろう。
日本でも韓国ブームは何度か来ており、現在だとK-POPが大人気だ。
筆者の母親も一時期ずっと韓流ドラマを観ていた。(ヨン様ヨン様言っていた。)
それ故に「元々韓流が好きな人が観て高評価を付けているだけじゃんないか」という偏見が芽生えた。
何しろあの表紙である。
どうなんだろう、面白いのかな。
そういえばオスギとピーコのオスギさんが「そして愛、なんてったって愛、シュリ、観なさい!!」とCMしていたシュリ(1999年)は面白かった。
この映画は今の韓国映画の人気を獲得したハシリと言って良いだろう。
チャン・ドンゴンが出演していた「友へ、チング」(2001年)もめちゃくちゃ良くて2度観た事が有る。これは泣けた。
名前は忘れたが突如下水に現れた怪獣に立ち向かう平凡な一家の映画も面白かった。
(後で調べたらグエムルという名前だった。2006年公開。)
思い返すと昨今ではアカデミー賞を受賞した作品も有るし韓流映画は普通に面白いのでは?
今めちゃくちゃ観たい映画は特に無いし観てみよう。
そういう訳で「悪人伝」を観てみた。
相変わらず表紙からは期待できないが。
あらすじは一行で言うと
ヤクザのボスがサイコパスな連続殺人犯に刺され復讐を誓い警察と協力する話。
以上だ。
シンプルで良い。
補足しておくと主人公は2人、ヤクザの親分と刑事。
刑事もハグレ者だ。優秀だが上司の理解を得られず常に組織で動く警察のやり方に不満を抱いている。(刑事物の定番だ。)
もちろんヤクザと協力するなんて公には出来ないので上司に内緒で秘密裏に協力する。
以下感想。(ネタバレは無い)
素晴らしかった。
素晴らしい以上に率直に申し上げて嫉妬した。
別に日本映画を卑下するつもりは無い。
日本映画は日本映画で面白い。
ただ日本映画には無い魅力がたくさん有った。
例えばアクション。
本当に殴ってるとしか思えない。
めちゃくちゃ痛そうなのだ。
観ていて顔をしかめてしまう。
例えばカーアクション。
街中でカーアクションに発展するシーンが有る。
あれを日本でやったら大問題になるだろう。
(いま日本の「土竜の唄」を観てるが冒頭からいきなりCGだった、仕方ない)
そうなのだ。
映像の迫力がハンパではないのだ。
日本の役者にも殴り合いで名演する人たちはたくさん居る。
でもそれ以上に「うわーすっごい痛そう」と感じさせる演技と撮り方が徹底されている。
じゃあそういう「痛そうなのが凄い映画なんですね」では終わらない。
魅力溢れるキャラクター(特にマ・ドンソクとキム・ムヨルは別格で良い)、
先の読めない展開、
シリアスとコミカル(緊張と緩和)、
テンポの良さ、
エンディングロールが流れるまで気の抜けない緊張感
どれを取っても一級品。
絶対に退屈しないだろうと太鼓判だ。
他にもラブロマンスを排除しているのも良い。
女性の出演はちょい役だけだ。
(勝手な予想だが本作を日本でやったら不要なヒロインや芸人を付けて緊張感が間延びしてしまうだろう。)
既にシルベスター・スタローン主演でハリウッドがリメイクさせると決定している事でもこの映画がどれほど面白いかが伝わるだろう。
更に主演のマ・ドンソクはマーベルの新作への出演を決めた。
まとめ
もう一つ「テロライブ」という映画をおススメしたいのでそれは別の記事で書くのだが
筆者が悪人伝・テロライブを観て思ったのは
「韓国という国はエンターテイメントに対して命を懸けている」という事。
K-POP然り映画やドラマ然り、「そりゃ人気でるわな」というほど努力に努力を積み重ねている。
日本は人口1億人以上の国であり国内マーケティングが充分あるのに対して、
韓国は5,000万人なので外国へも売り出すという熱意も凄いという点もあるのかもしれない。
外国人の筆者が観ても面白い作りになっているのだ。
NiziUのJ.Y Perkの名言を引用しよう。
「人の見えないところを見えるようにすることが芸術です」
「過程が結果を作り、態度が成果を生む」
「自分自身と戦って、毎日自分に勝てる人が夢を叶えられます」
このマインドを韓国のエンターテイメント方面に関する人達全員が持っているとしたら恐ろしい事だ。
これ以上書いても素晴らしいの連呼になってしまうのでやめておく。
ともかく悪人伝は面白い。
機会があれば是非観てください。
追伸:筆者はまだ観てないが最上部のポスターに記載されている新感染というゾンビ映画も面白いらしい。マ・ドンソクはそれで一躍人気者になったようだ。
おしまい。