つつがなくそつがなく

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No one thinks

(画像参照:Google

No one thinks

 

No one thinks we can win.
No one thinks we can even come close.
No one knows how hard you've worked.
No one knows what sacrifices you have all made.
You know we are ready.
I know you are ready now.

 

誰も俺たちが勝てると思っていない。

接戦になるとさえと思っていない。

どれだけの試練を乗り越えてきたか誰も知らない。

どれだけの犠牲を払ってきたか誰も知らない。

君たちは知っている、我々の準備は出来ていることを。
私は知っている、もう準備は出来ている。


ラグビー日本HC ジェイミー・ジョセフ)

 

ジャイアントキリングと呼ばれる試合を見る度にこのセリフを思い出す。

 

ドーハの〇〇

 

昨夜はサッカー日本代表が格上ドイツ相手に大金星を挙げた歴史的な一夜。

ドーハの悲劇がドーハの奇跡、ドーハの歓喜と呼ばれた。

 

多くの人、そして元日本代表選手すら「良くて引き分け」と「引き分けなら勝利と同じ」と消極的なコメントを残す中、監督はじめ選手たちはそう思っていなかったようで世界中も驚くジャイアントキリングを実現した。

 

 

夢にも思っていなかった。

「1点も取られなきゃ負けは無いんだから、守備に徹した方がいいんじゃないの?」なんて素人ながらに思っていた。

 

フジテレビでモロッコVSクロアチアを「ながら見」し、風呂を済ませ子供を寝かしつけてリビングに到着したのが22時10分くらい。

1人観戦している妻に「どう?」と聞くと「今のところ0-0」と言う返事があるも「攻められてばかりで(このままじゃ点を)取られそう」という事だった。

 

防戦一方でヤキモキしている妻を見つつ、

お菓子と飲み物を準備し終え、

さあ頑張れと言った矢先にPKを与えてしまい1失点。

 

「あらー…」と意気消沈したところで更に失点・・・。

と思ったらこれはオフサイドで首の皮一枚繋がったところで前半終了。(テクノロジー発動 by 本田圭佑

 

前半のハイライトで前田大然の幻のゴール(オフサイド)を見たり、

PKを取られたシーンを振り返ったりしてやっぱり難しいんだな~と思っていた。

 

後半が始まっても防戦は続く。

しかし徐々に流れが変わり始める。

 

フォーメーションを変え富安、三苫、浅野、堂安、南野、と怒涛の交代ラッシュ。

フォーメーションを変えて選手も変えてるから誰が何処に行ったのか分からなくなった。

 

解説記事を見ているとプロの記者ですら「えーっと・・・?」なんて思っていたと書いてあった。

対応するドイツ側はもっと混乱が大きかったのかもしれない。

 

日独みんなびっくりな同点弾

 

三苫のドリブルから南野、南野から浅野へのパスを弾いたボールは読んでいたかのように待ち構えていた堂安の足元へ。

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左足一振りで大騒ぎになった。

 

「うわー!凄い!」

 

スローで見たら浅野はパスを貰う前からスライディングシュートの体制に入っていた。

通っていたらダイレクトで浅野が決めていたであろうパスをドイツのキーパーはきっちり防いでいた。

 

きっちり防いだら虎視眈々と狙っていた堂安が居た。

ドイツのキーパー(ノイヤー)は世界トップレベルで「何処に打っても防ぐ鉄壁」と呼ばれていた。

そんな人でも堂安にあそこに居られてしまっては防げなかった。

 

浅野が絶対に決められる位置でシュート体制に入っていたので堂安の最寄りの相手DF(5番)は完全に浅野に意識が行っていた、忍び寄る堂安。

相手DFは弾かれたボールを目で追って、振り向いたら突如現れた堂安がもう左足を振りかぶっていた。

反応出来る訳がない。

 

めちゃくちゃ驚いただろう。

「え」と思う間にシュートは打たれボールがネットを揺らした。

 

倒れたノイヤーはすぐさま体制を立て直してもう一度飛んでいる。

驚異的な瞬発力でボールを遮ろうとしていた。

あと1秒堂安の振りかぶりが遅かったら幻になっていたかもしれない。

 

愕然とした。

PKでしか点を取れていないドイツに対し日本は正攻法で点を取った。

 

 

早すぎて混乱した決勝弾

喜びもつかの間。

「あれ、これサウジみたいなジャイアントキリング有るんじゃない?」

 

そう話す中、そう上手い事いけばね、なんて話す中、

日本のゴールエリア付近から新垣が浅野へロングパス。

 

大きなパス一本。

とんでもないテクニカルトラップでボールを足元に落とした浅野はそのままゴールへ突き進む。

 

ノイヤーとDFとゴールポストに阻まれ、

ボール出ちゃうなこれと思っていたら、

一閃。

 

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何が起きたのか分からなかった。

たった一本のパスとたった一本のシュートでドイツから点を取ってしまった。

 

ゴールに入ったのは分かったが混乱した。

オフサイド?」とか、

気持ち的には「あー惜しかったね」と言う心の準備に入っていた。

 

サッカーを見た事がある人、経験者であの場面で「良しチャンス!打て!」と思う人がどれだけ居るんだろう。

打ったとしても弾かれてスローインかコーナーだろう。

 

それがあっさり決まってしまった。

あまりにも凄すぎて、早すぎて、あっけなくて、ぽかーんとして、喜んでいいのか分からなかった。

妻と「ど、どうなのかね」「(決まったって事で)いいのかなこれ?」と顔を見合わせていた。

 

 

とんでもないゴールキーパーは日本にも居た

マンオブザマッチ(その試合の最優秀選手賞)はゴールキーパーの権田選手だった。

 

(あれがPKに値するファウルかの議論は置いといて)PKを与えてしまったものの、その後の鉄壁っぷりたるや神懸かっていた。

 

「何処に打っても防ぐ鉄壁」は権田選手に送られる称号になった。

 

権田の神セーブとかで検索したが公式の映像は無さそうだったので全体ハイライトを貼っておく。(abemaアプリがないと見れないかも)

abema.tv

 

 

 

思い出に残るジャイアントキリング

筆者が思い浮かぶジャイアントキリングはこんな感じだ。

 

男子ラグビー 日本-南アフリカ(2015)
男子ラグビー 日本-アイルランド(2019)
女子サッカー 日本-アメリカ(2011)
男子サッカー 日本-ブラジル(1996)マイアミの奇跡
オリンピック卓球 水谷隼伊藤美誠ペアー中国選手ペア決勝

 

最初のNo one thinksは2番目の、ラグビーW杯で日本ーアイルランド戦の直前にジェイミーヘッドコーチが発したものだ。

当時世界1位のチーム相手に勝利した日本代表。

多くの人がラグビーに興味を持つきっかけとなった。

 

どの試合も、誰も勝てるなんて思っていない所で戦う選手や監督やコーチらは勝つ為の準備をしている。

勝利を信じて斜めに見ず、最初から応援すれば良かった。

 

ドイツとスペインが同じ組だと知った時、今年もベスト8は無理じゃない?なんて思ってしまった。

(たぶん筆者だけでなく、多くの人がそうだったと思う。)

 

 

森保監督の采配はその全てを覆した。

試合前の国歌斉唱で涙ぐんでいたらしい。

 

自身はドーハの悲劇のメンバー。

それだけの気持ちで臨んでいたのだろう。

 

 

全面降伏です。

 

次、コスタリカとスペインに勝ったらもうジャイアントキリングと呼ばれるチームでは無くなるかもしれない。

ジャイアントキリングと呼ばれなくなったら強豪国だ。

 

このままベスト8目指してください。

頑張れニッポン!

 

おしまい。